【朗読】60)『アミ3度めの約束』第8章 エクシスの世界 ②
- 学 心響
- 1 日前
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エンリケ・バリオス著の『アミ3度めの約束』の朗読と個人的な感想です。
【文字起こし】
(漢字表記も含め全て原文のままです)
第8章 エクシスの世界 ②
アミ、ビンカ、そしてぼくの三人は、ふたたび円盤に乗って、別の時間空間の中にすべりこんでいった。
「アミ、これからどこへ行くの?」
「この銀河系にある何百万もの文明の中から、もうひとつ、おもしろいものを見せてあげるよ。あまり時間はかけられないけど。そのあと、ゴロとクローカのようすを見にいかなければならないからね」
まどのむこうに、完全にかわききった惑星が見えてきた。ぼくたち地球の衛星の月によく似ていたけれど、もっと赤みがかっていたから、どちらかというと火星に近いのかもしれない。ぼくたちを乗せた円盤は、すさまじいスピードでその惑星の表面に近づいていった。
「ああ、あそこだ。エクシスの世界だよ。ここにきみたちが見てきたどこよりも、進んだ文明があるんだ」
アミはさらに円盤の速度をあげて、その惑星のあちらこちらをめぐりはじめた。ひとまわりするのに一分とかからなかったから、すぐにわかった。この惑星には海がないんだ……。
「ここは生命のいない、かわいた惑星なんだね……」
アミは上きげんだった。
「うん、表面には石ころしかない。でも内部には……」
「この世界の文明は地下の中にあるなんて言わないだろうね……」
「まさしくそうなんだ、ペドゥリート。この惑星のひとたちみたいな、高い進化水準に達した人類はみんな、文明基盤を地下に移しているんだ」
ビンカはすっかり興味をひかれたようだ。
「ということは、アミ。高いところまで進化した人類はもう、惑星の表面には住まなくなるの?」
「もちろんさ。だって惑星内部のほうがずっと安全だもの」
「どうして?……」
「サリャ・サリムとおんなじ理由だよ。まず、惑星内部には、太陽の紫外線や放射線みたいな有害物質がとどかないし、隕石がぶつかったって、なんの影響もない。天候についていえば、そこに住むひとたちが自由に調節するから、かみなりともひょうとも大竜巻とも無縁だ。それからこの惑星の表面には一滴の水もないけど、内部では人工的に水と酸素と光を供給して、この惑星にふさわしい生態系をつくりあげている。害虫やその生態系をうみだすような種は、あらかじめ取りのぞくこともできるんだよ。そしてこれがかんじんなんだけど、近くの惑星に住む未開文明人に、おかしな関心をもたれることもない!カラカラにかわききった死の惑星に見せかけておいて、そのじつ、内部には大文明がさかえてるってわけだ……宇宙でいちばん高いレベルまで進化した人類が、こうして惑星内部に住むようになるってこと、理解できたかな」
「うわーっ!そうだったんだ!そんなこと、いちども考えたことなかったよ……そうか、わかったよ。ぼくたちの太陽系では、地球以外の惑星に生命の気配がないわけが、それでなっとくいったよ」
「わたしたちの太陽系でも、きっとそうなんだわ」
ビンカもなっとくのようすだ。
「そのとおり。宇宙には、きみたちが想像するよりもはるかにたくさんの生命がいるんだよ。でもねえ、きみたちの文明は、とっても精神的だから、いまはまだ、あんまり上の段階のことは知らないほうがいい」
「うん、わかったよ……」
「それに、惑星内部に住むということが、そのひとたちの魂のありかたをも反映しているんだよ」
「それ、どういうこと?」
「きみたちの世界の人々は惑星の表面に住んでいるだろう?」
「もちろん」
「きみたちの文明では、すべてが、表面の問題なんだ……つまりきみたちが注意をはらうのは外部だけ、内部のことはさっぱりだ。だからこそ、きみたちは惑星の表面に住んでいるんだよ。それはきみたちの魂のありかたを反映しているんだ」
「もう少しわかりやすく説明してくれる?」
「外部にあるものにむけるきみたちの興味は、まさにつきせぬ泉のごとし、だ。もっと外へ……
許されるなら、地球から数兆キロも遠くはなれた別の太陽系にさえ、ロケットをとばそうとする。そのための努力はおしまない。ところが、自分の惑星の内部のこととなると、足のすぐ下のことなのに、これがまるでわかっていない。そもそも興味さえもってないんだ」
「ああ、たしかにそうだよね。NASA(アメリカ航空宇宙局)だって、地球の外に出ていくばっかりで、ぼくたちの地球の内部をさぐろうとはしないし……。そっちのほうが身近なのになあ」
「きみたちが、どんなものであれ、その外部にしか目をむけていないからだよ。他人についても、自分についてさえこの調子なんだ。気にするのは表面的なことばっかり。内部のことはまるっきり無視しているんだ」
「うーん、じっくり考えてみたほうがよさそうだね。でもぼく、なんだかわかりかけてきたような気がするよ……」
「そうやって、外部ばかりに関心をむけてるから、いつまでたってもほんとうの自分を知らないままなんだ。だって、自分の心の中をまともに見ようとしないんだものね。きみたちが惑星の表面に住んでいるっていうのは、つまりはそういうことだよ。内部――精神的なもの、内的なもの、デリケートなことがら――よりも、外部――はっきりと目に見えるもの、かたちあるもの――がだいじにされる世界に住んでいるってことなんだ。だから、ほんとうはいつだって、一人ひとりの中に原因があるはずなのに、すぐに問題を他人のせいにしようとする」
そこでビンカが結論を出した。
「じゃ、オフィル星だってアミの惑星だって、いまの説明からすると、それほど進んだ世界じゃないということだわ」
「もちろんさ。ビンカの言うとおり、われわれの世界はいまのところ外部文明だ。でも、オフィルにしろぼくの惑星の銀河人形にしろ、ずっとまえから地下に生態系を準備しているんだよ。前にきみたちをぼくの惑星につれていったときに、ぼくは言ったよね。ぼくの惑星の“外部”を見たって。おぼえてる?」
「うん、おぼえているわ」
「ぼくもおぼえているよ。ところで、ねぇアミ。いま思いだしたんだけど、きみのお母さん、どうしてる?」
ぼくは、アミのお母さん――あの笑顔のかわいい女の子!――を思い浮かべながらたずねた。
「とても元気だよ。ぼくのお父さんの住んでいるキリアに行けるよう準備してるよ!
「それはいい!いまでもきみのお母さんから言われたこと、ちゃんとおぼえてるよ。“足は大地に、理想は高く、心には愛を”だ。ぼくたちがよろしく言ってたって伝えてね」
「わかった、伝えておくよ。ところできみたち、地中の世界に住んでみたいかい?」
ビンカは考えこんでしまった。
「たしかに美しいんでしょうけど……ウーン……なんだか閉所恐怖症になりそうな気がして……星が見られなくなっちゃうし……」
「ここでも、丸天井に外のようすを投影できるんだよ、ビンカ」
「そうね。それじゃなれればへいきかもしれないわ……」
「大きな進歩っていうのは、はじめはいつも、受け入れにくいものなんだよ。でも時間がたてば、人々のほうがそれなしでは生きていけなくなる。たとえば、むかしは鳥の羽のペンにインクをつけて文字を書いた。いまは、パソコンのキーで文字を打つ。羽のペンのほうがロマンチックなんだけど、もはやだれも見むきもしない。おなじように、荷馬車やのろしなんかも、いまではお目にかからなくなったよね」
アミは、エクシスのかわいた地表にむけて、円盤をきゅう降下させた。
「サリャ・サリムとおなじように、ここにも秘密の入口があるんだ。そこから地中に入ろう。地面にぶつかるように見えるけど、なんにも心配いらないからね」
ぼくたちは、“非物質化”され、人口をかくす暗い岩の中をくぐりぬけた。ビンカはまたも、キュッと目をつぶり、両手で顔をおおっていた……とつぜん、目の前に言じられないような光景があらわれた。
「うわー!すごい!」
湖、みどりやオレンジ色の草原、色ガラスでできたビル群、オフィルでも目にしなかったような未来建築物――巨大な球形だったり、いろんなかたちをした建物の数々が、なんと、“空中に浮かんでいる”! きれいに舗装されたひろびろとしたテラスの上には、思い思いにスポーツを楽しむ人々。美しい競技場やたくさんの宇宙船も見えてきた。そして大小さまざまな木々や花々でいろどられた庭園は、空から見たほうが楽しめるような、美しいデザインでつくられていた。
「こんなにきれいなの、わたし、生まれてはじめて見たわ!」
先ほどの恐怖はどこへやら、ビンカはもうすっかり感激しきっていた。
ここでもサリャ・サリムとおなじで、“空”はほんものの空にしか見えなかった。ただ、ちがっていたのは、その“空”が、水色ではなく、明るいピンクのような色をしていたことだ。でも、なんといってもおどろきだったのは、いくら巨大な洞穴の中に都市がつくられているとはいえ、いったいどこまでつづいているのやら、その洞穴のおわりが見えなかったこと。
「この世界では住民は空洞の中に住んでいるけど、その規模はかなり大きくて、ときには直径が数十キロにもおよんでいたりする。そこに都市がつくられているわけだけど、きみたちの惑星の都市みたいにひと、ひと、ひとでいっぱいになることはないんだ。前にも言ったことがあるけど、大都市というのは、そこに住むひとたちにとっても、星じたいにとってもよいものじゃないからね。ここにあるような大空間はどれも、宇宙と調和するようにできているんだよ。そしてこの世界にあるたくさんの都市どうしは、おたがいに連結し合っているんだ」
「これは超文明だよ! アミ……」
「そうだよ、ペドゥリート。じゃ、これからみんなで、惑星間の美人コンテストを見にいこう。きょうはそれを見に、じつにいろんなところから、たくさんのひとたちが集まってきているはずなんだ」
そう言って、アミはほほえんだ。
ぼくは“おや?”と思った。地球では、美人コンテストなんて別にめずらしくもない。
でも、アミはいつも思いもかけないようなことでぼくをびっくりさせるんだもの、今回もまたそれかな……? ぼくはアミの“びっくり”にはすっかりなれっこになっていたから、たいして気にもとめなかったのだけれど、このあとでやっぱり、その“美人コンテスト”に度肝をぬかれることになるのだった。
大きなまるい建物の屋上テラスの“パーキング”に、円盤はとまった。まどのすぐ外には、かたちも大小もさまざまなタイプの宇宙船がとまっていたけれど、見たところ小型のものが多いようだった。宇宙船で行ったりきたりしているひともいる。
それが目にとびこんできたとき、ぼくはギョッとした。色とりどりの服を身にまという大きな赤い頭をした巨大な人間たち! ぼくには彼らの顔が、(失礼ながら)どう見ても人間のものとは思えなかった。そのほかにもいろんなタイプの異星人がいたけれど、だれもが仮装パーティーのようないでたちで、そしてとっても楽しそうだった。みんなかなり個性的な頭をしていて、はたしてそれが、かざりぼうしなのか、はたまた突飛なヘアスタイルなのか、ぼくには区別がつかなかった。顔やからだつきも、なんともふしぎな感じだ。
「ビンカ、見て見て、あのひとたち」
とぼくはしっぽのある人たちを指さした。
アミは笑った。
「彼らの先祖は木に住んでいたんだよ。でも、きみたちは彼らをバカにしたり、あれこれ言ったりしないほうがいい。頭をやわらかくする必要があるんだ。ここで見ることは、きみたちにとってはずいぶんきみょうで、こっけいでさえあるかもしれないけど、彼らにとってみれば、ごくごくふつうのことなんだからね。じゃ、これからあのへやへ行って消毒をしよう」
例のへやで消毒をすませてから、ぼくたちはアミといっしょに円盤からおりて、エレベーターにむかって歩いた。エレベーターのとびらが開き、そこからおりてきたカップルときたら……まるで羽をいっぱいつけた大きなオウムみたい……と言いかけて、ぼくは、アミがさっき、ここのひとたちを尊重しなくちゃいけないと言ってたのを思いだした。(ゴホン!)……つまり、そう、とても大きくて、色あざやかなふたりが出てきて、ぼくたちに文明世界の言葉でにこやかにあいさつしていとおりすぎていったんだ。ビンカもぼくも、ちょっぴり緊張していた。だって、どうしたらいいのかわからないんだもの。入れちがいで乗ったエレベーターのとびらが閉まると、アミはぼくとビンカの顔をゆかいそうに見ながらこう言った。
「ここではだれも、きみたちに危害をあたえたりしないよ」
あのエレベーターのはこは、まるくて透明で、かなりひろくて天井も高かった。きっと、すごく大きな人も乗ったりするからなんだろうな。
エレベーターが内部にむかっておりていくあいだにも、建物の中にたくさんのひとがいるのが見えた。それにしても、宇宙には、こんなにいろいろな種類の人間がいたなんて!さながら異星人の見本市といった感じだった。そしてそのひとたちがみんな、そろいもそろって、これ以上はないってくらいキテレツなかっこうをして、ごくあたりまえにそのへんを歩いていた。
中にはもう信じられないくらい異様な顔つきとからだつきをしていて、(アミはああ言ってたけど)内心こわがらずにはいられないようなひともいた。でも、みんなそんなことちっとも気にするそぶりはなく、変わらずよろこびいっぱいで、陽気なムードだ。
「ここは香気で満たされているんだ。ある種のひとたちのにおいが、別の種のひとたちにとっては不快じゃないともかぎらないからね……会場に入ってみよう。もうはじまっているよ」
大きなとびらをくぐるとそこはホールで、中央にはライトに照らしだされたステージがあった。客席はすでにおおぜいの人々で埋まっている。その大きさは位置によって変えられていて、ステージ寄りには小さな座席、うしろのほうには大きな座席というふうに配置されており、大きなひとがすわっているのはやっぱり、うしろにならぶ大きな座席だ。ぼくたち三人は、ステージ寄りの小さな座席のほうにむかった。ひとがまばらな列が見つかり、ていねいにことわりながら進んでいくアミについて、ぼくとビンカも、親切な宇宙の兄弟たちの足を踏まないように進んでいった。ぼくたちに特別な関心をむけるひとはだれもいなかった。座席に落ちつくと、ステージのようすがはっきりと見えた。がっちりと背が高く、おまけにかなり太った、灰色の顔に大きな口をした司会者が(ぼくはカバを思い出した。もちろん、敬意をはらって言っているんだけど)、にぎやかな調子でこれから登場する出場者の長所を紹介していた。翻訳器のおかげで、ぼくには彼の言っていることじたいはほとんど理解できた。でも、その意味となると、さっぱりわからない。たとえばこうだ。
「これから出場する人は、MAJーK2の地区にある彼の惑星の“白いアムサス団”に属するという名誉をもっています。まだ“イントラルミニコのメンバー”にはなっていませんが、彼の“ウレウス”はまだ等級づけされていません。どうぞ!」
まるで、歩くレタスとでも呼べそうなひとがあらわれた。自己紹介をして、ほがらかにあいさつし、精神を集中させ、そうして退場していった。つぎに、だいたい似たような感じのひと、つまり……いやいやなんでもない。こうして、銀河系の星々からやってきた、きみょうな人々や……正直に言っちゃうと身の毛がよだつような人々が、つぎつぎとステージにあらわれた。歩いたり、はったり、よろよろ歩きをしたり、ときにはとんだり……。
みんなそれぞれが、客席にむかってほほえみかけてみたり(ぼくたちのように口をもっているひとたちなんだ)、風変わりな衣装を見せたり、精神を集中させたり、ちょっとした動きをしたりして、やがて退場していった。
ぼくにはちっとも理解できなかった。でも客席の反応はなかなかのもので、ステージで精神集中がはじまると、ときには“オーッ”とさけび声があがったりした。美しいと思うものもないではなかったけれど、つまるところぼくとビンカのふたりは、いったいなにがおこなわれているのやらさっぱりわからず、顔を見合わせるしまつだった。
「アミ、これいったいなんなの?」
「美人コンテストのようなものだよ。でも、きみたちの惑星の美人コンテストとはふたつの点で大きくちがっているけどね。まずだいいちに、ここではだれも他人と競争してない。勝ち負けはないんだよ。ただ一人ひとりが、せいいっぱい観客を楽しませようとする。彼らにとっては、観客のよろこびこそがただひとつの賞なんだよ。つぎに、美人コンテストとはいっても、ここで披露しているのは出場者の外見の美しさじゃないんだ」
「ちがうの?」
「もちろんちがうよ。外側のかたちのバリエーションはものすごくたくさんあるから、われわれにとって、“このひとはもっと美しい”とか、“このひとはあのひとよりみにくい”とかいうのは、あまり意味がない。じっさい、われわれはひとの外見にそれほど注意をはらわない。ある場所では“美しい”ものが、ひとたび場所が変わると、とたんに“みにくい”ものになりさがる。美意識なんていうのは、時代によってかんたんにうつり変わる気まぐれなものだし、相対的な――ほかにくらべるものがあってはじめてなりたつ――ものだからね。だからわれわれは、ダイレクトに内面を問題にするんだよ。ほんとうの美しさというのは、内面にあるものだからね。出場者たちは、いままさに、それを見せているんだよ、彼らの内面の美をね」
「ああ……少しわかってきたよ。でも観客はどうやって、出場者の内面の美を見ることができるの?」
「“見る”ことはできない。内面の美は目では見えないからね」
「じゃ、どうやってわかるの?」
「魂の感覚でだよ、ペドゥリート」
「ああ……、ここにいるひとたちはとても進化しているからね。でも、ぼくはダメだよ、ぼくはこの目で見なくちゃ。だってぼく、そういうすばらしい感覚をもってないから……」
「わたしも」
ビンカもちょっぴり悲しそうだった。
「そんなことないよ。きみたちにもちゃんとその感覚はあるんだ。でも、ふだんの生活でそれを使うことがないからね。とてもデリケートなものをとらえるための感覚だし、きみたちはなぜかキンキンしたものにばかり注意をむけるくせがあるから。……じゃあ、いまここで、この心美しきひとたちが、きみたちにそっと伝えようとしていることを“感じられる”かどうか、とにかくためしてみてごらん。よーく注意をはらって」
【感想】
アミは、今の地球の人間について「はっきりと目に見える、形あるものが大事にされる世界に住んでいる」と語っています。さらに、「本来は一人ひとりの中に原因があるはずなのに、すぐに問題を他人のせいにしようとする」とも言いました。これは本当に耳の痛い話です。わたし自身も、つい「あの人が悪い」「あの価値観は間違っている」と、心の中で決めつけてしまうことがあります。
エクシスという星で出会った、さまざまな姿をした存在たちを見て、人間とのあまりの違いに驚き、可笑しさを感じているペドゥリートたちに対して、アミは「頭をやわらかくする必要がある」と語りました。この表現は、とても優しく相手に伝える言い方だと感じました。地球でも、普段あまり見かけない姿の人を見かけると、ついじっと見つめてしまったり、逆に見ないようにしてしまったりして、困っていることに気づけないことがあります。「頭をやわらかく」することで、自分が「好奇の目」で見ているのか、それとも「受容の目」で見ているのかに気づくことができるのではないでしょうか。
また、この章に登場する「美人コンテスト」のような催しでは、見た目ではなく、内面の美しさを表現することが大切にされていました。そして、アミはその内面の美しさを感じ取るのは「魂の感覚」によるものだと語っています。まだその感覚が自分にはない、と肩を落とすペドゥリートたちに対して、アミは「感覚はある。ただ、それを使う意識を持てていないだけ」と、優しく教えてくれます。これは、わたしたち地球に生きるすべての人にも当てはまることだと思いました。目に見えるものだけでなく、本当に大切で本質的なものは、「感じる」ことで受け取ることができます。さらに人間には、「言葉」という便利な道具もあります。言葉からも、その人の内面の美しさを感じ取ることができるでしょう。なぜなら、その人の在り方は、必ず言葉の中に表れているからです。



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