top of page

【朗読】10)『アミ 小さな宇宙人』第8章 オフィル星と地球を脱出した人々

更新日:4月2日

エンリケ・バリオス著の『アミ小さな宇宙人』の朗読と個人的な感想です。






【文字起こし】(漢字表記も含め全て原文のままです)


第8章 オフィル星と地球を脱出した人々


 白くてこい霧が晴れわたってきた。

 地球のように大気がはるか上空までとりまいているのとちがい、ここでは、水色にふるえた大気があたりに低く満ちているような感じだった。視界をさえぎるようなことはないが、かがやいた透明な青色の中にもぐっているような感じがした。

 まどから、やわらかいオレンジ色をした牧草地が見えてきた。

  少しずつ、ゆっくりと下降していった。まるで、秋の紅葉の風景のように美しかった。


 「太陽を見てごらん!」

 とアミが言った。

 空にとてつもなく大きな太陽が、青い大気を透かしてうすいベールをかけたように見えた。その巨大な赤い円のまわりには、いくつもの輪がとりまいて見え、地球から見えるぼくたちの太陽よりは、五十倍くらい大きく感じた。

 「いや、四百倍だよ」

 とアミが教えてくれた。

 「でも、そんなに大きく見えないね‥‥‥」

 「うん。ずっと遠くにあるからね」

 「ところで、アミ。ここはいったい、どこなの?」

 「オフィル星だよ……ここに住んでいるひとたちは、地球に起源をもっているんだ……」

 「エッ!?……」

  腰がぬけそうなほどおどろいた。

 「ペドゥリート、地球人には知らないことがたくさん、たくさん、あるんだよ……。いまから数千年前のことだ。地球にはいちど、現在とほぼおなじような文明が存在していた。 でもその文明は、科学の水準が愛の水準をはるかに上まわってしまっていたんだ。しかも世界は分裂したままの状態だった。とうぜん、起こるべきことが起こった……」

 「自滅してしまったの?」

 「うん、完全にね……でも少数のひとたちは前もってなにが起こるかを知らされ、ほかの大陸ににげた。でもその戦争の結果はさんざんなもので、ほとんどすべてさいしょからやり直さなければならなかった。きみたちはその結果として、今日あるんだよ。つまり、あのとき、生きのびたひとたちの子孫なんだよ」

 「とても信じられないよ。ぼくは歴史の本にあるように人類の歴史はゼロから、つまり、洞穴に住んでいた原始人からはじまったのかと思っていたよ……で、オフィルのひとたちは、どうやってここにやってきたの?」

「われわれがつれてきたんだ。戦争の起こる少し前に、愛の度数が七〇〇度かそれ以上あるよい種を有しているひとだけ選んでたすけたんだ。たすけるに値するひとは、ほんのわずかだったよ。当時の地球人の平均は、四五〇度だったから、現在にくらべて一〇〇度も少なかった。だから、地球も進歩してきてはいるわけだ」

 「もし今後、地球におなじような大さいなんが起こったとしたら、また、何人かのひとたちを救出することになるの?」

 「そのとおりだよ。七〇〇度以上のすべてのひとをね。でも現在では以前よりも、ずっと多くなっている」

 ぼくは心配になって質問した。

 「アミ、ぼく、七〇〇度ある?」アミはぼくの心配を笑って、

「そう質問してくると思っていたよ。ペドゥリート、でもね、それは前にも言ったように答えるわけにはいかないんだよ」

 「じゃ、どうしたら七〇〇度以上あるかどうか、知ることができるの?」

 「それはかんたんだよ。なんの利害もなく、ひとのためにつくしているひとは。七〇〇度以上あるんだよ」

 「きみは、前に、ひとはみな、他人に対して、よいおこないをするように心がけるべきだとと言ったけど……」

 「ぼくが言った“他人”っていうのは、それはたんに自分の家族とか、自分の所属している組織とか団体とか友だちとか仲間だけという意味じゃないんだよ。また、“よい”と言ったときは、宇宙の基本法に反していないおこないを意味しているんだ……」

 「またまた、あの有名な法律か、もうそろそろ説明してくれてもいいんじゃないの」

 「ざんねんながら、もうちょっとのしんぼうだね」

「うん、でも、どうして、それがそんなに重要なの?」

「それは、もしこの法を知らないと、よいことと悪いことの区別が、はっきりとつかないんだよ。多くのひとがよいことをしていると思いこんで、ひとを殺す。この法を知らないからだ。また、別のひとはひとを拷問にかけたり、爆弾を仕掛けたり、武器を発明したり、自然を破壊したり……でも、みんな、それをよいことと思ってやっているんだ。その結果は、目をおおうばかりだ。みんな、大きな悪事をはたらいていながら、だれも悪いことをしていると思ってない。なぜなら、それは、みんなこの宇宙の基本法を知らないでいるからだ。たとえ知らずにおかしたのであっても、自分たちの暴力のつぐないは、いつか自分たちで支はらわなければならなくなってくる」

 「うわー……、そんなに重要なものとは思ってもみなかったよ」

 「うん、これは、とても重要なことなんだよ。地球のひとがこの法を知って、ただそれを実行するだけで、もう地球がほんとうの天国に生まれ変わるのにじゅうぶんなんだよ……」

 「ねえ、アミ、それいつ教えてくれるの?」

 「さしあたって、まずはオフィルの世界をのぞいてみよう。きっとたくさん学ぶことを発見するよ。なぜって、ここではみなその法を知っていて実践しているからね」


  ぼくはアミのとなりのイスに腰かけて、オフィルの世界を画面を通して見学することにした。はやくオフィル人に会ってみたいと気がはやった。

  高度三百メートルくらいを、ゆっくりと進んだ。ぼくたちの乗っているのとおなじような円盤がたくさんとんでいた。接近したときに、はじめて、いろいろなかたちや大きさがあることに気がついた。

 大きな山もなければ、荒地も砂漠もなかった。丘や平地をみどりやオレンジや褐色をした、さまざまな色調の植物がじゅうたんのように一面をおおっていた。銀色にかがやいた小川や、水色の湖もあった。その風景はなにかぼくに天国を思わせるものがあった。

 まん中にある、ほかより少し高い建物を、まるくかこんだ建物が目に入ってきた。いろいろなタイプのピラミッドがたくさん見えた。底辺が正方形をしたのや、三角形のものや側面が平らのや、段々になったのもあった。でも、いちばん多く目につくのは、白や、明るい色をしたたまごのからをふせたようなドーム型の家だった。

 やがて、遠くに、オフィル人のすがたが見えてきた。上空から見たかぎりでは、ふつうの人間とまったく変わりなかった。道をよこ切ったり、川や池で遊んでいるのが見えた。 もう少し近づいてみると、みんな、白いチュニック服(訳注:古代ギリシャ人が着用していたような、腰にひものベルトをしているゆったりとした服)を着て、色のついたすそのかざりやベルトをしていた。


 都市はどこにも見あたらない。

 「オフィルにも、ほかの文明世界にも都市というものは存在していないんだよ。都市というのは、先史時代的な生活共同形態だからね」

 とアミが言った。

 「どうして?」

 「都市形態っていうのはね、たくさんの欠点があるんだよ。そのひとつとして一カ所にあまりにも多くの人々が集中するために生じる精神の異常によって、人々にも、惑星にも悪影響をあたえることがある」

 「惑星にも?」

 「だってそれぞれ進化の異なったひとつの生体なんだよ。ゆいいつ、生命のあるものから生命が生まれるんだ。みな、依存していておたがいに関係し合ってるんだよ。地球の起こすことは、そこに住んでいる人々に影響をあたえるし、反対に人々のすることが地球に影響をあたえるんだ」

 「でも、どうしてたくさんのひとが一カ所に集中することが、精神の異常を生み出すの?」

 「なぜなら人々は幸せじゃないからね。それを地球が知覚するんだよ。人々には、自然や空間が必要なんだ。花や木や庭が……」

 「ずっと進歩しているひとたちにも?」 と当惑して聞いた。

  アミが言うように、未来の社会は、“農園”のような生活形態になるというのに対し、ぼくはまったく逆に考えていた。映画にあるように、人工衛星都市とか巨大なビルの大都会とか地下都市とかをイメージしていた。そして、そこらじゅうプラスティックにかこまれて生活している……。

 「進歩している人間ほど、そうだよ」

 とアミが教えてくれた。

 「ぼくは、まったく反対に考えていたよ」

 「地球ではすべて反対に考えられる。もしそうでなければ、また自滅の危機に直面することもないんだけどね」

 「ところで、オフィルのひとたちだけど、地球に帰りたがったりしないの?」

 「しないよ」

 「どうして?」

 「だって、もう、巣立ってしまったからね。おとなは、ゆりかごにはもどらない。だって そこはせますぎるからね……」


  あまり高くはないが、とてもモダンな建物に近づいて下降しはじめた。

 「ここが文明世界のいわゆる都市にいちばん近いものだよ。これは総合芸術センターのようなもので、人々はそれぞれの必要に感じて、ときどきここにやってくる。また芸術や精神、科学などのデモンストレーションに出席したりね……でも、だれもここには住んでいない」

  地上から五メートルほどの高さに、停止した。

 「これから、数千年前のきみの先祖に会えるよ」

 とアミがややこうふんして言った。

 「じゃ、円盤から出るの?」

 「とんでもない。そんなことしたら、きみのもっているウイルスが、ここのひとをみんな、殺してしまうよ」

 「じゃ、きみは、どうしてだいじょうぶなの?アミ」

 「ぼくは、ちゃんと、“予防接種”をしてある。でも、ぼくの星に帰るときには浄化処置を受けなくちゃならないんだ」

 おおぜいのひとが歩いていた。そのひとりがぼくたちの円盤のまどの近くを通ったとき、とてもおどろいた。なんと彼らは、巨人だった!

 

 「アミ、彼らは地球人なんかじゃない!! 怪物だ!」

 「どうして?みんな、身長が三メートルあるから?」

 「三メートルだって!!」

 「だいたいそのくらいだよ、平均して。でも彼らじしんは、とくに大きいとは思っていない……」

 「きみは、彼らが地球からきたって言ったけど、地球のおとなの身長は、だいたい彼らの半分よりちょっと高いだけだ……」

 「前にも言ったように、地球で生きのびたひとたちはその時に放射線をたくさん浴び、それにともなって起きた異変が、成長に変質をあたえたんだ。いまのリズムでずっといけば、数百年後には、もとの身長にたどりつくことができるだろうね……でも、それまで、生きのびられたらの話だけどね」

 

 とりたててだれもぼくたちに注意をむけるひとはいなかった。たいてい褐色のはだをしていて、やせていて、腰のはばはせまく、高くまっすぐなかたをしていた。なかにはアミのようなベルトをしているひともいた。みんな、物静かな落ちついた感じで、とっても親切そうに見えた。深い精神性を感じさせる大きくかがやいた目は、アーモンドのように両端がつりあがっていた。東洋人のそれというよりも、むしろ、エジプトの絵画に出てくるような感じだった。 「彼らは、エジプト人、インカ人、マヤ人、ギリシャ人などの先祖なんだよ……そして、それらの地球の文明はアトランティス文明の残骸であり、彼らはその直系の子孫なんだよ」

 とアミが説明してくれた。

 「アトランティス!! あの海に沈んだとかいう大陸のこと?•••でもぼく、あれは単なる伝説かと思っていたよ……」

 「地球のほとんどの伝説のほうが、きみたちが現実と思いこんで生きている、暗い陰気なねむった現実よりも、ずっとリアルなんだよ……」


  たいていみな、ひとりでなく何人かのグループで歩いていた。おたがいにおしゃべりしながら、うでやかたを組んだり、手をつないだり、また、出会ったときや別れるときなど、たいへん愛らしいしぐさをし、とても明るく陽気で、つまらないとりこし苦労などしてないように見えた。

 「前にも言ったろう。彼らは先々のことをいろいろ想像して、思いなやんだりなんかしないんだよ。ただ、このいまを充実させることを、まず心がけているんだ、きみにもこれは学んでほしいね」

 地球では、人々はとても深刻な顔つきで歩いているのに、ここオフィルではまるで、みな、お祭りかなにかのように浮き浮きしていた。

 「どうしてみんな、あんなにうれしそうなの」

 「生きることを楽しんでいるからさ。それじゃまだ、なにか不足だとでも言うのかい?」

 「でも問題は、かかえてないの?」

 「ものごとを問題としてとらえるのでなくて、乗りこえるための自分じしんへの挑戦として解釈しているんだよ。だからここではみんな元気だ」

 「でもぼくのおじさんは、人生は解決すべき問題があるときのみ意味をもってくるって言ってたよ。もしなにも問題がないひとがいたとしたら、さいごには、頭に弾丸を撃ちこんじゃうって」

 「きみのおじさんが言おうとしているのは、頭にとっての問題だ。きみのおじさんのばあい、ふたつのうちのひとつの頭脳のみが活発なんだ。言ってみれば“歩く知的な機能”というのにすぎない。もうひとつの情緒の頭脳がはたらいていないかぎり、頭は停止できないコンピューターにすぎない。だから頭がなにも解決すべき問題をかかえていないとき、解くべきパズルもなぞなぞもないときには、頭がおかしくなり、しまいには頭に弾丸をぶちこむようなことまで考え出すんだよ」

 それじゃ、まるでぼくのことを言っているようなものだ。ぼくもたえず休みなしになにか考えている。

 「じゃ、考えるということのほかに、なにがあるの?」

 「知覚することだよ。見えるもの、聞こえるものに、よろこびを感じること、手で触れること、自覚して呼吸すること、嗅ぐこと、味覚を味わうこと、たったいまの現在を満喫することだよ。きみはいま、この瞬間、幸せかい?」


 「わかんない」

 「ちょっとでもいいから、考えることをやめてごらん。ずっと幸せになれるよ。きみはいま、宇宙船の中にいて、地球から何光年もはなれた惑星にいる。そして、アトランティス文明の子孫の住んでいる、進んだ世界をここからながめているんだ……。バカなことを質問する前に、目を大きく開いて周囲をよく見てごらん。このいまという、たいせつな瞬間をムダにしてはダメだよ……」

 アミの言うとおりだと思った。でもひとつ疑問があった。

 「じゃ、思考はなんの役にも立たないってこと?」

 「やれやれ、地球人の典型的な結論の出し方だ!もし最高でないなら最悪、白くなけりゃ、なんとしても黒でなくてはならない。もしかんぺきでないなら極悪人、神でないなら悪魔とくる。まったくきょくたん論もいいところだ!! もちろん、思考は役に立つよ。もし考えることをまったくしなくなったとしたら、植物とおなじだよ。だけど思考は人間のもっている最高の財産じゃないんだよ」

 「じゃ、いったい、なんなの?楽しむこと?」

 「楽しむためには、楽しんでいるということに気がつくことが必要だ」

 「気がつくということは、考えることとはちがうことなの?」

 「ちがう。気がつくということは、意識であって、それは思考よりも上なんだよ」

 「じゃ意識が最高だ」 自分の質問のおかげで、ずいぶん話がややこしいところに行ってしまったために、ぼくはちょっとつかれて、そう結論をくだした。

 「ちがうね」

 アミはやや神秘的な笑いを浮かべて言った。

 「ひとつ例を出してみるよ。ここにくるとちゅうでさいしょにかけた音楽、おぼえているね?」   「うん、でも、ぜんぜん好きになれなかったね、あれ」

 「でも、へんな音楽を聞いたということには気がついただろう。それは意識のおかげなんだよ。でも、楽しくなかった」

 「うん、じっさい、少しも楽しくなかった」

 「だったら意識だけでは、楽しむにはじゅうぶんでないということだ」

 「うん、そのとおりだ。じゃなにが不足しているの?」

 「もっとも重要なものだ。二番目にかけた音楽は楽しかったろう?」

 「うん、あの音楽は好きだね。気に入った」

 「好きということはひとつの愛のかたちだ。愛がなければ楽しみもない。意識がなくてもおなじことだ。思考は人間のもっている可能性の中で、三番目に位置する。第一位は愛が占める……われわれはすべてを愛するように心がけている。愛をもって生きるほうが、ずっと楽しく生きられるんだよ。きみは月が好きでなかったね。でも、ぼくは好きだ。だから、きみよりよけいに楽しんでいるし、より幸せなんだよ」

 「じゃ愛が、人間のもっている可能性の最高のものだ」

 「そのとおりだよ。やっとわかったね。ペドゥリート」

 「それ、地球では、みんな知っているの?」


  「きみはそれを知っていたかい?学校でそれを教えてくれたかい?」


  「ううん、教えてくれなかった」


  「地球じゃ、思考こそが最高だと思っている。つまり、やっと第三位の水準にいる。だから、よく考えるひとのことを、賢者とか物知りって言うんだ」

  「どうして、こんな単純なことがわからないんだろう?」

  「なぜなら、ふたつあるうちのたったひとつの脳しか使わないからだ。思考では、愛を味わうことはできない。感情は思考とは異なったものだ。でも、なかには感情とはなにかとても原始的なもので、それは思考にとってかわられるべきだという考えをもつひともいて、戦争やテロ行為や汚職、自然破壊などを正当化する理論をつくりあげてしまっている。いま、地球はそのとても“インテリな”考え、その“すばらしい”理論のおかげで、消滅の危機にさらされているんだよ」

  「きみの言うとおりだ、アミ、地球じゃものごとを、まったく逆に考えている」

  「じゃ、少し、オフィルの世界を観察してみよう。ここではそんなに裏返しじゃないからね」

  たくさんの感動したことがら、アミからのいろいろな新しい教え、それに睡眠不足もくわわり、ぼくはつかれきってフラフラだった。まどを通して巨大なひとたちや、ニメートルもある子どもたち、ピラミッドや、空や地上を行く乗り物など物めずらしいものがたくさん見えたけど、つかれのせいでほくの興味も意識もだんだんうすらいでいった。

  「あの男のひと、いくつくらいに見える?」

 アミは円盤の近くで話している男のひとをさして言った。

 六十歳くらいで白髪ではあるけれど、老人という感じではない。

  「六十歳くらい?」


  「五〇〇歳近くになるよ……」

 めまいとつかれを感じた。頭が破裂しそうだった。

「アミ、ぼく、もうこれ以上だめだ。とてもつかれている。家に帰ってねむりたい。はき気もするし、もうなにも見る気力がない……」

  「情報過多消化不良症だ」

 とアミはじょうだんを言って笑った。

 アミはぼくをよこにあるひじ掛けイスのほうにつれていって、イスを倒してねイスを用意してくれた。ぼくは倒れこむように、そこへ身を投げた。とてもねごこちがよかった。

 アミは、ぼくの頭の上になにかを取りつけた。とたんに、はげしいねむ気がおそってきて、ぼくは長いあいだ、ただただ深くねむりつづけた。





【感想】

 オフィル星の住人は身長が3メートルもあった!想像してみると、ちょっと怖いけど、みんなとても優しそうで穏やかならきっと全く怖いイメージではないのだろうな、と想像しながら読んでいた。あながち『進撃の巨人』もファンタジーの世界ではないのかもしれないな、とも。


 「愛が人間が持っている可能性の最高のもの」この大切な考え方は現在の地球でどのくらい広まっているのだろうか?AIに人間が乗っ取られると怖れる必要はないと思う。なぜなら、AIは愛を持ってはいない。「愛のある感じの言葉」は言えるかもしれないけれど、それは愛ではないから。愛は相手のことを思いやる気持ち、相手を受け入れる気持ちから生まれる。(今気づいたけど、AI(エーアイ)ってローマ字読みをすると「アイ」になるから、不気味な一致)


現在の地球では「ものごとを、まったく逆に考えている」と思わず言ったペドゥリートの発言が真実だな、と感じた。逆に考えていることがわかるけど、そのあとにペドゥリートは気分が悪くなっている。何事も急激な変化はフラストレーションが多い。だからこそ、アミたちも段階的に緩やかに気づけるように工夫してくれているんだと、改めて有り難いと思った。





Comments


bottom of page